こんにちは!
服とスノーボードの店 レイブ前橋 スタッフのけーちゃんです。
みなさん!
先日「HAVE A GRATEFUL DAY」通称ハバグレから刺繍スウェットが入荷したんですがご存知でしょうか。
ヴィンテージ感のある70年代アメリカの雰囲気をオマージュしたアイテムが当店でも好評のハバグレ。
このスウェット生地は14oz(オンス)という厚すぎず薄すぎず、秋冬春と3シーズンで活躍する生地感で人気のシリーズなんですが、
今回はその70年代のウォールオブジェ(壁掛けのインテリア)をアパレルに「刺繍」で落とし込んだという、その刺繍について!少し書いてみようと思います。
サガラ刺繍とは?
モコモコとした立体感のある刺繍。
誰しも必ずと言っていいほど見た事のある刺繍のタイプですよね。
1本の糸を鍵状の針ですくい上げながら模様を描く。という刺繍技法。
ユニフォームやワッペン、アメカジだとスタジャンとか、バッグに小物にあらゆるところで多用されているのがサガラ刺繍です。
そんなサガラ刺繍、
その起源はなんと中国。サガラとは地名のこと。その技法が確立された土地の名を取っているそうですよ。
日本へは奈良時代に伝わったとされているらしく、奈良時代の仏像の一部にはサガラ刺繍が、、
そんな古くからこんなモコモコしたかわいいやつやってたんだ!と、けーちゃんは驚いたであります。
しかし日本で広く知られるようになったのは1980年代。
日本の刺繍機メーカーが、サガラ刺繍の編み機を開発したことで一般的に広まったようです。
1980年代というと割と最近な気がしますね〜、奈良時代にあったサガラ刺繍とは、、
機械が開発される前は職人さんが手作業で一つ一つ仕上げていたそうなので、奈良時代とかだとそれこそ仏像とか神具など献上される庶民には手の届かない代物だったに違いありません。
1995年にはより多くの色を用いたサガラ刺繍が実現可能に。
それによってカジュアルなファッションからユニフォームロゴまで多種多様な使い所で私たちの生活に馴染んで彩ってくれています。
先人たちの努力があって今こんな風合いの良いハバグレスウェットが仕上がっておるんですね〜。
実は3通りあるサガラパターン
1本の糸を鍵状の針ですくい上げながら模様を描くサガラ刺繍なんですが、、
その技法を用いて実は3通りの表現ができるそうなんです。
①チェーンステッチ
今回のスウェットフーディー、クルーネック両方とも同じ刺繍の柄が施されているんですが。
フロント左胸に「GRATEFUL」のロゴ。
落ち着きのあるグリーンの糸が素敵なんですが、ここがそのチェーンステッチ。です。
まるで編み物のように鎖状に縫われた立体感ある仕上がり。
ループステッチほど高さはないものの、こっちはこっちでその凹凸が良い風合いを見せています。
②ループステッチ
今回メインを飾る!?と言いますかバックで存在感抜群の花や蝶など表現したループステッチ。
糸をかぎ針に引っかき上げることでループを形成し、タオルのようなパイル状に。
ボリューム感のあるモコモコが表現されています。
このループステッチの高さや密度も調整できるそうなので、刺繍を施すポイントによって使い分けができるようですね。
③ミックスステッチ
今回のスウェットには使用されていないので画像無しなんですが、ググったところ面の部分をループステッチで縫ってボリュームを持たせ、輪郭や線の箇所をチェーンステッチで縫う。という技法。
なるほど〜。縁取りを変えてグッと引き締まったイメージですか、良さそうですね。
普段何気なく着ている衣服やグッズには長い歴史を経ていく中で生まれたテクニックが盛り込まれています。
そんなことをちょっと頭の片隅に入れて今日の服をチョイスするってのも良いもんですね。
サガラ刺繍ならではの注意点・もしほつれたら
歴史ある伝統的なサガラ刺繍。
立体感のある風合いの良さが魅力的なんですが、それゆえに注意する点もあります。
「糸引き」
かぎ針状の針で縫うため刺繍の糸同士がもつれてしまうこともしばしば。
場合によってはループが切れてぴょんっと飛び出すことも。
こんな時は、、、
パチンっと切っちゃって二次災害的な引っ掛かりを防ぎましょう。
予防策としては洗濯時は「ネットに入れる」「裏返して洗う」といったことをするだけでも断然長持ちして楽しめる刺繍です。
ループ形状がモコモコとかわいい反面、引っ掛かりやすいのも致し方ない部分かなとも思いますが、そんなのを受け入れつつ愛着を持っていただけたら幸いです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
サガラ刺繍について、ほんとザッと触れた程度ですが現在は刺繍機の開発により様々な色やボリュームで表現することが可能となり量産されている、身近な刺繍技法。
独特な風合いで子供のころから馴染みのある、懐かしいような優しい雰囲気が魅力だと思います。
でも決して古臭い昔ながらの技法ってわけじゃなくて、多分これからも新しい「ハッ」とをくれるそんな要素。
人が生み出した歴史ある刺繍です。
今回はそんな刺繍技法とハバグレの持つ、温もりとヴィンテージ感溢れるつくりがマッチした良いものが入荷してきたので、スウェットお探しの方にはぜひ!オススメしたい1着になっていますよ。
優しい着心地も気持ちの良い1枚。
春を感じる花や蝶を添えて、街に自然に繰り出してみてはいかがでしょうか?
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【 レイブ前橋の心構え 】
「ハッ」と「ニコッ」と「カッコいい」。
服とスノーボードで心豊かに。
置いてあるだけじゃわからない、
モノの魅力を伝えて「ハッ」。
スタッフの顔が見え、
楽しくお買い物できて「ニコッ」。
買った服を着てたら言われた「カッコいい」。
そんな体験を提供しつつ、
四季一生のライフスタイルを
豊かにするために邁進してまいります。
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